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なんちゃって5Gって何?現役エンジニアがメリット・ デメリットを解説します

ドコモが「なんちゃって5G」「転用5G」に参入するとのことで話題になりつつある5G転用の話です。

なんちゃって5Gが始まると何が変わる?

”なんちゃって”だけどメリットあるの?

”なんちゃって”だから5Gでも遅い?

などの疑問がある方向けにネットワークエンジニアが簡単にさらっと解説していきます。

ただし、分かりやすさに重点を置いてイメージを伝えるため、若干変な部分があることをご了承ください

目次

なんちゃって5Gって何?

なんちゃって5Gとは

どこかで聞いたことがある方もいるかと思いますが、本格的な5Gが展開されている今、なんちゃって5Gというのが展開され始めてきています。

なんちゃって」ってなんやねんって話です。

簡単にざっくり言うと、4G周波数を転用して5Gにするというもの。ほぼ4Gなんだけど表示上は5Gにしちゃえっていう優良誤認と言われればそんな感じもするキャリアの裏技みたいなものなんです。

はい、少しザックリしすぎたのでもう少し詳細にご紹介します。

スマホのステータスバーを見て「5Gが入った!」とぬか喜びする前に是非ご覧ください。

5Gと4Gの違い

そもそものお話として、現在主流のスマートフォンの通信電波は5Gと4Gがあります。

4Gは全国的をほぼ網羅しており、スマホが常時繋がっている電波です。

一方で5Gはというと、2022年時点で現状、主要な駅やショッピングモールなど、スポット的に展開されてきています。(徐々に増えつつあります)

なんちゃって5Gは既にKDDI、ソフトバンクで導入されている

実は既に5Gといえば「本物の5G」と「なんちゃっ5G(中身は4G)」が混在しています。中でもドコモは「瞬速5G」と呼ばれる本物の5Gしかありませんでしたが、ついになんちゃって5Gにも加わることになりました。

株式会社NTTドコモ(以下、ドコモ)は、お客さまのニーズにお応えするために5Gエリア構築のスケジュールを加速し、2024年3月までに全国1,741※1すべての市区町村への展開および人口カバー率90%以上の実現をめざします。

https://www.docomo.ne.jp/info/news_release/2022/03/11_02.html
なんちゃって5G

5Gエリアは拡大するものの、通信速度は5Gではなく4G並になってしまいます。

5Gはなぜ速いと言われるか?

5Gが高速な理由
出典:ドコモ

上記まではなんちゃって5Gの話でしたが、ここでは本物の5Gの仕組みについて簡単に解説します。とは言え、少しややこしい話になるので、なんちゃって5Gのメリット・デメリットが知りたい方はすっ飛ばしてOKです。

通信速度は電波の周波数の帯域幅で決まる

各ユーザーが通信ができている理由としては、各ユーザーに帯域を割り当てているからです。

4Gだとユーザーに割り当てる帯域幅は20~40MHz、5Gだと200~400MHzと記載があります。幅にして約10倍の差があります。

周波数の利用
出典:総務省

一般的には、この割り当てられる帯域幅が大きければ大きいほど通信速度が速くなります。

【帯域幅が大きい = 通信速度が速い】

5Gの電波は4Gに比べて高い周波数

例えば4Gだと、700MHz帯のプラチナバンドと呼ばれる低い周波数がメインでした。

低い周波数の特徴は、空気中を伝う電波の減衰が少なく、また障害物にも回り込みやすいという性質を持っているため、基地局1つで広い範囲をカバーできる点です。

一方で5Gは、3.7GHzを始めとした高い周波数(sub6帯、ミリ波帯とも)を活用するので、電波の減衰が大きく、障害物にも回り込みにくい(直進性が強い)性質を持っています。

そのため、5Gを全国的に普及させようとすると、基地局を4Gの何倍もの密度で設置していく必要があります。
(なかなか普及しないのはこれが原因だと思います。)

特徴5G4G
周波数高い低い
障害物の影響受けやすい受けにくい
エリアカバー範囲狭い広い
4Gと5Gの電波の特徴

5Gは繋がりにくい?

5Gって繋がりにくそうだな…」と思うかもしれませんが、密度を高めることで繋がりやすさはある程度解消できますし、その基地局1つあたり同時に接続するユーザー数(収容数)が減るので、混雑が緩和され通信速度的には快適になります。

5Gになることで通信速度が向上するのはこのような理由があります。

5Gになるから速いんだ」というイメージを持ってるかもしれませんが、高い周波数を利用しているから速いというのが正しい認識です。

4Gと5Gの特性の違い

今では例えばドコモだとデータ無制限利用可能となっていますが、同じ基地局に繋いでいるユーザー数が減ったことで他ユーザーへの影響が少ないから使い放題にしているのだと思います。

なんちゃって5Gのメリット

なんちゃって5Gのメリット
出典:ドコモ

上記の話が何となくイメージできていると自ずと分かってくると思いますが、なんちゃって5Gのメリットを挙げておきます。

その1|5Gエリアが低コストで高速展開が可能

5Gのために基地局を新たに設置する場合と比べると、既に設置された4Gの基地局を利用して5Gで繋がるようにソフトウェアアップデートを行うだけでいいので、早く5Gを普及させることが可能になります。

新しく基地局を設置しなくていいのでコストもほとんどかかりませんし、人手もかかりません。

その2|4Gの特性のため繋がりやすい

低い周波数で5Gが使えるようになるので、周波数の性質として障害物に回り込みやすく電波の到達範囲が広いです。

4Gは建屋の中でも快適に利用できていますが、本物の5Gはすこし繋がりにくさを感じたり、ピクトアンテナの受信感度が頻繁に上下しているなと思った方もいるのではないでしょうか。

なんちゃって5Gの場合は、4Gの電波特性となるため繋がりやすいですし電波の受信感度も安定します。

(中身が4Gなのでそれはそれでどうかと思いますが…。)

その3|5Gに繋がった気になれる

気分の問題なので本質ではないですが、気分的にステータスバーに「5G」と書いてあれば嬉しくなる方も多いはず。実際僕もそうです。

4Gより5Gの方がかっこいいですよね。

とはいえ気分だけなので、メリットというほどのメリットではないですね。

なんちゃって5Gのデメリット

なんちゃって5Gのデメリット
出典:ドコモ

その1|通信速度は4G並で遅い

4Gの周波数を転用して5Gとして使うため、ユーザーに割り当てられる帯域幅は4G時と同じになります。

つまり、ステータスバーには「5G」と記載があったとしても、残念ながら通信速度は4G並で、決して速くはありません。

その2|4Gユーザーの通信速度が低下する可能性あり

4Gの周波数を5Gに転用して利用するということは、4Gの帯域が減ることを意味しています。

そのため、4Gユーザー数が現状維持の場合は、今より狭い帯域しか使えないこととなり、通信速度が低下する可能性があります。

転用5G

逆に5Gユーザーが爆発的に増えてくると、4G帯域はスカスカになるので今よりも速くなる可能性もあります。

とは言え、徐々に5Gに割り当てる周波数を増やしてくると思うので、一時的なものだと思います。

その3|本物の5Gかなんちゃって5Gか見分けが付かない

基本的に多くのユーザーはどの周波数帯に接続しているかは分からず、ステータスバーの表示が4Gか5Gかを見て判断します。

そのため、なんちゃって5Gなのか5Gなのかは見分けがつかなくなり、

今日の5Gは速い!」「今日は5Gなんか遅いな…

という感覚のみとなってしまいます。

これはこれで優良誤認の可能性があるとドコモ自身でも理解しているため、エリアマップ等を別途作成して本物の5Gとなんちゃって5Gとで色分けをするような話も出ています。

まとめ

本記事では、なんちゃって5Gについて簡単に解説してきました。イメージが分かってもらえると良いかなと思います。

また、なぜ5Gが速いと言われているかについては基本的には周波数が高いから、ということです。

なんちゃって5Gのメリット
  • その1|5Gエリアが低コストで高速展開が可能
  • その2|4Gの特性のため繋がりやすい
  • その3|5Gに繋がった気になれる
なんちゃって5Gのデメリット
  • その1|通信速度は4G並で遅い
  • その2|4Gユーザーの通信速度が低下する可能性あり
  • その3|本物の5Gかなんちゃって5Gか見分けが付かない

多分ユーザーの思いとしては「早く本物の5Gを展開しろ!」だと思います。5Gとして4G基地局が転用されてくるので、4G利用者は徐々に速度低下などの肩身の狭い思いをするようになってくるかもしれません。

そのため、今後いつになるか分かりませんが、4Gのみスマホから5G対応スマホへの乗り換え特典とかが豊富になるような流れが来るんじゃないかと感じます。

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